東京、表参道で【似合わせカット×髪質改善】で口コミで有名。
美容室 tas(タス)です。
さて今日の記事はめちゃめちゃ長いですよ。笑
縮毛矯正とカラーの関係について。
僕もいくつかそれについての記事を書いているのですが、美容師もお客様側も間違った知識を持ってる人が多すぎるなと。
「なんでだろう?」と思って調べてみたんですね。
「縮毛矯正 カラー」なんて調べてみて、上から順に全部見てみました。
「全部間違ってるなぁ」ってのが正直な感想でした。本当に。
美容師がこんな記事書いちゃったら、お客様も勘違いするよなと。
こんなこと言ったら批判を受けるかもですが、美容師ってほとんどの人が本当に勉強しないんです。
先輩に言われたこと、メーカーさんに言われたこと、そのまま受け止めて自分の知識にしてるだけです。
シャンプーの成分や、カラーやパーマの仕組みなんて知らない人がほとんど。
根拠もなく、市販のシャンプーを批判します。僕もわざわざお勧めはしませんが、今ではいいものも出てきています。
ひどいのが、縮毛矯正とカラーの同時施術はオススメしません!
「でもうちではできます!」って。
まぁ集客しないとですからね。でもそういうことじゃないだろと。
プロとして正しい知識を伝えてあげることが大事なんじゃないかなと。
前置きが長くなっちゃいましたが、そんなこんなで今回の記事を書くに至ります。笑
「縮毛矯正とカラー」に関しての疑問の全てを解決する内容になってます。
縮毛矯正とカラーの同時施術がなぜダメだと言われているのか?そして本当はオススメな理由。
よく言われると思います。
「1、2週間は期間を空けてくださいね〜。」
これ明確な根拠はなく、「色が抜けてしまうから、傷むから。」
が理由だとされています。これこそみんなそうしてるからです。
美容師さんによってもどちらを先にするかも違います。
先にカラー、後に縮毛矯正をする場合。
これのメリットとしては、縮毛矯正をかける部分のカラーの履歴がある程度揃っていることです。黒髪が3cm、カラー部分が5cmなんてことにならないので、薬剤が一種類で済みます。
デメリットはかけた部分だけ色が落ちる。あとカラーによる残留アルカリが残っているので薬剤が反応しやすく難しい。薬剤を弱めないといけないのですがコントロールが難しい。
先に縮毛矯正、後にカラーをする場合。
メリットは残留アルカリなどがないので、縮毛矯正自体はシンプル。(厳密には難しい部分がありますが後述します。)
デメリットは両方MAXパワーで施術しないといけないのでダメージが大きい。カラーで伸びた根元を明るくするとき、傷んでるからと言って薬を弱めたりができないんです。
結局どっちがいいの?
先にカラーすれば色は抜けるし、先に縮毛矯正だと傷むし、、、
「色が抜けるから、傷むから。」
そう言って期間を空けるように言われたのに結局どっちかは起こる矛盾。
たぶんそれに美容師自身も気付いてない。
そして期間を空けることでのもう一つの大きなデメリット。
それは履歴がバラバラになるのでカラーがムラムラになる。そしてほとんどの場合それは修正不可能。
そんな全ての矛盾を解決する方法を僕はもう3年以上前から美容師さんに提唱しています。
それが期間を空けず、同日に施術すること。
断然オススメは、縮毛矯正とカラーの同時施術!
僕のお客様は100%これです。もう絶対。
今までこのやり方で何千人と施術してきましたが、確実にダメージが少なく、仕上がりも良いです。
理論的にはもちろんですが、経験値とお客様からの声からなので、紛れもない事実です。
今のとこ疑っている人もいるので、納得させる説明しますね。笑
この場合必ず、カラー → 縮毛矯正 の順に施術します。
まず逆の「縮毛矯正 → カラー」の順でする場合、何が起こるのか説明します。
これを毛束だと思ってください。
根元の白い部分がカラーもしていない黒髪部分。
緑の部分がカラー履歴あり。
そして毛先の斜線部分がストレート履歴あり。
例えば根元のカラーしてないところが1cm、
今からストレートをかけるところが3cmだとします。
そしたらこの1cmと2cmで履歴が全く違うので薬剤を塗り分けなければいけません。
難しすぎるのでほとんどの人はそんなことしません。(5mmでも僕は100%やります。)
根元の履歴に合わせて薬剤をチョイスすれば、カラーをしている部分にとっては強すぎるし、
カラー履歴部分に合わせてチョイスすれば、根元には物足りなすぎる。
カラー1回の有無で全くと言っていいほど、履歴が変わるので、両方にちょうどいい薬ってのはあり得ないんです。
なので、ダメージしすぎるか、根元の伸びが甘い。このどちらかが起こります。
そして、この後カラーすると当たり前ですが、ダメージレベルや履歴がぐちゃぐちゃなので、綺麗なカラーはそまりません。これを繰り返すとムラムラになります。
それと根元の黒い部分を明るくしようとすると、カラーの仕組み上、強い薬剤が必要です。
10レベルにしようとすれば、10レベルの薬剤を使います。(数字が大きいほど明るくて、パワーが強い。)
「縮毛矯正後でダメージもあるし8レベルで。」とかすると仕上がりは当たり前に8レベルです。なんならダメージで沈んでもっと暗くなるかもしれません。
毛先の明るい部分に色を入れるだけならパワーを必要としませんが、黒髪を明るくするときはパワーは必要です。
なのでこの場合ダメージは縮毛矯正とカラーのMAX分。
同日で「カラー → 縮毛矯正」の順が一番最強。
お待たせしました。最強パターンを説明します。
まず、先ほどの「縮毛矯正 → カラー」の難しさとデメリットは理解いただけたと思います。
では先にカラーをすると?
一番のメリットとしては、根元の黒髪部分(履歴が全く違う部分)がなくなるので、ダメージレベルが限りなく近づきます。
ということは、「カラーをしている毛」に対して薬剤選定をすればいいわけです。
当たり前に黒髪より遥かに優しい薬剤でよくなります。
これが最大のメリット。
カラーは先でも後でもパワーのコントロールはできませんが、縮毛矯正の薬剤はコントロールができます。
薬剤には、アルカリ量、pH、還元力などという数値があるのですが(覚えなくていいです。w)
このうちアルカリ量とpHという薬剤のパワー(わかりやすくいうと強いとダメージが大きい)を優しいものに切り替えれます。黒髪だとここが弱いと物足りません。
ただ大事なのは還元力という癖を伸ばす力の値で、ここの値は下げなければしっかり癖も伸びます。
ダメージの原因になるパワーは下げながら、癖を伸ばす力はキープすることが縮毛矯正の薬剤では可能なのです。
言っちゃえば、カラーしている毛の方が施術自体も簡単です。
例として、このbefore。
ほぼカラーはしていないう状態。薬剤パワーは10段階でいうところの5ぐらいを使うと想定。
afterです。
ここまで明るくすると、10段階だと1。
1どころか0.5ぐらいのパワーでいけました。
そうなるとカラーを足しても全然少ないダメージで済みます。
まさかの縮毛矯正単体でやるより
カラー+縮毛矯正の方がダメージが少ないことの方が多いです。(ハイトーンカラーなどは例外)
こんな素晴らしいことはありませんね。
もちろんデメリットもあります。
包み隠さず説明します。
・難しい
・色が抜ける
大きくはこの2つ。
まぁ「難しい」については、みんな普段このやり方をしないから難しいわけで、これが普通になってしまいすれば全然簡単です。
最初はなんでも難しいもんです。
そして「色が抜ける」
これだけ見ると確かにデメリットなのですが、逆手に取ります。メリットに変えます。
「色が抜ける」ということは「色が明るくなる」ということ。
明るくするのにはパワーが必要でしたね。
あれ?後からどうせ明るくなるなら、そんなにパワーいらなくない?
そうなんです。ここもまた1、2段階優しい薬剤で済むのです。
そして優しい薬剤ということはイメージより暗め(濃いめ)に染まります。
でも後からそこが明るくなるんです、、、
なんてちょうどいい。全てがジャストフィット。
もはやデメリットがなくなりました。
「慣れるまでは難しい」って感じですかね。
このブログは、くせ毛に悩むお客様向けに書いているので、
技術や理論的な事、美容師さんで知りたい方はこちらからどうぞ。
【日本一!4万字超】㊙︎縮毛矯正完全マニュアル -asato-
どうでしょう。
今までタブーとされてきましたが、僕は毎日のサロンワークをしている中、そして返ってきたお客様の髪の状態、すなわち「理論的に」とかじゃなく、「実感として」確実にこの方がいいと毎日思っています。3年前からずっと美容師さんに言い続けてます。(もちろん理論的にもあってます。)
毎月100人以上、この施術をしているのでまぁ信じてもらって間違いないかなと。
結論。
正しい知識と理解を持ってすれば、縮毛矯正とカラーの同時施術はむしろオススメ!
縮毛矯正をしていると透明感のあるカラーが難しい?
これもよく言われますね。
綺麗なカラーになりづらいと。
結論から言います。そんなことはありません。
縮毛矯正は薬剤と熱のパワーでタンパク質の形を変えます。
よく卵に例えられるのですが、卵はタンパク質です。
熱を加えられ卵は形が変わります。(ゆで卵や目玉焼き)
そしてそれが生卵に戻ることはないですよね。
これに近いことが髪でも起こっています。
過度なパワーがかかると、髪が固まり、硬くなります。
これを「タンパク変性」と言います。
こうすると、タンパク質は焦げたような状態になり、
カラーをすると「焦げて見える」ので思ったより「暗く見えます」
根元は明るかったりオレンジになって、毛先の縮毛矯正部分は暗くなってしまう。
そんな経験ありませんか?
美容師は「沈む」とか「くすむ」とかって表現しますが、
わかりやすく言うと「焦げる」ですね。
なので目標より明るめの薬剤を使う。
元々持ってる地毛の色素を削れるパワーのある薬剤を使う。
など気をつけるべきポイントはいくつかあります。
でも本当は、「タンパク変性」しないように、
「強い薬剤」や「過度な熱」を与えなければいいんですね。
そうすれば、普通の髪と変わらないので、簡単に透明感のあるカラーが叶います。
勘のいい方はお気づきだと思いますが、それも上で説明した「縮毛矯正とカラーの同時施術」で叶いますね。
もういいことづくしなんです。
わざわざ期間を空けるから、
・傷む
・履歴がムラムラになるのでカラーも均一にならない
・透明感のあるカラーにできない
・縮毛矯正でのタンパク変性も起こらないので硬くならない
デメリットはもはやありません。
「慣れるまで難しい」だけですw
最後に
いかがでしたか?
今までのイメージが変わったかと思います。
僕は美容の技術だけじゃない、根本的な考え方に「普通を疑う」ってのがあります。
昔からそうでした。
「こうだよ」と言われてきたことに「なんで?」といつも疑問を持つ。
ぜひ正しい知識と、情報の選択をしてください。
これからはこれがスタンダード。僕は3年前から提唱しています。
信じてくれる方だけ、ぜひお任せください。
ちなみに施術時間は
縮毛矯正+カラーで2時間半ぐらいです。