東京、吉祥寺のUn ami kichijojiで美容師をしている西口朝都(アサト)です。
縮毛矯正のスペシャリスト。
自己紹介はこちら。
さて今回もお客様シリーズ。
いつもありがとうございます~。
before
かなり硬く太い髪質で、捻転毛と呼ばれるタイプの癖。
引っ張るとバネみたいに弾力がある癖です。
ほとんどの美容師さんは思います。
「おー癖強いな、、、よし、一番強い薬で!加温してしーっかり時間おいて!アイロンも一番高い温度でしっかりでいこう!」
って。気合入れて挑みます。
その結果。
仕上がり「シャキーーーーーン」
(美容師の心の中) 「硬くなったけどあの癖伸ばせたからOKでしょ~。頑張ったいい感じ~!」
(お客さん)「やっぱりこうなるよな~~(シャキーンて)、でも癖は伸びてるからありがとうございます。」
そう、癖が強い人に対して、美容師側もお客様も伸びればOKと思ってる方がほとんど。
そんなわけあるかーーーーい。
伸びればOKは昔の縮毛矯正のイメージ。
しっかり毛髪、薬剤のことを理解していていれば、自然に仕上げれます。
じゃあ何が間違えているのか?
「おー癖強いな、、、よし、一番強い薬で!加温してしーっかり時間おいて!アイロンも一番高い温度でしっかりでいこう!」
この青文字部分。間違いです。
全部やないかい。そう全部。
まず一番強い薬。
薬の強さっていう表現もそもそも正しくないのですが、癖の強さ=薬の強さではありません。
どちらかというと、癖が強い方への正しいアプローチ方法は時間を長く置くです。間違いなく。
薬剤の反応は大きく分けて、髪を開く(アルカリ)と結合を切る(還元剤)の2つに分けられます。
多くの美容師が思っているのは強い薬=アルカリが強い薬です。
そう、だからアルカリが強い薬だと髪を開きすぎるので時間を長く置けない(無駄なダメージにつながる、髪が耐えれなくなる)
加温してしっかり時間を置く、の加温もアルカリをパワーアップさせるので時間を置けなくなります。
なので僕はほとんど加温はしません。髪質によって必要な場合はしますが、9割しません。
表面は温まるのに、一番髪の強い襟足は温まらない加温ムラも嫌なんですよね(マニアック(笑))
だから薬剤のスペックと塗り方だけでコントロールしています。
でもでも、こんなに癖が強いとアイロンはしっかりでしょ?
って思いますよね。
全然。ほぼ必要ありません。
ほぼ。
今回のお客様は捻転毛と縮毛がところどころ混じっています。
癖の種類はこちらで。
参考記事:くせ毛の原因、種類。
捻転毛はその名の通り、髪が捻れています。
イメージでわかりやすいくいうと、ドライヤーのコードとかゲーム機のコントローラーのコードとか。
捻れてますよね?あんな感じ。毛自体が捻れている。
そのコードに思いっきりアイロンで熱を当てたら伸びると思いますか?
答えはNO。絶対伸びません。
捻れたまま熱で髪をペタンコにしてまっすぐに見せてるだけになってしまいます。
だから施術する前よりひどい状態。
髪は硬く、ダメージしてる。シャキンと感はすごくあるのに大きくうねる。。。
これが俗に言う、縮毛矯正をかけたのに。戻った気がするってやつですね。
ちゃんとかけたら戻りません(キッパリ)
じゃあどうすればいいの?
答えは簡単。捻れをほどく。
みなさんだったらコードの捻れどうやってほどきますか?想像してみてください。
グルグル回す?片方持ってピンと張る?
そうですね。それが正解。
薬剤で髪の結合を切って、形を変えやすくしたら、あとは片方持ってピンと張ればいいのです。
片方は頭で支えられてるので、テンションかけてブローすればいいだけ。簡単でしょ?(笑)
だからこういうタイプの癖は薬剤とブローが大事。
薬剤の考え方がとっても大事で難しいですが、そこを理解していればあとはブローの技術のみ。
だからアイロン無しできれいになります。過去に何度も書いていますが、縮毛矯正で一番大事なのはアイロンではありません。
ちなみにアイロンがあったほうがいいのは、縮毛と呼ばれる細かくチリチリ、毛自体がジリっとなったりしている毛。
毛穴の形と毛の捻れが原因です。
熱で整えてあげたほうがきれいになります。髪をつぶしちゃだめですよ。
今回のお客様は縮毛も混じっているので、さらっとアイロンを通しました。
強い薬と、過度の熱が髪を硬くするので、アイロンは必要最低限に。
前置きが長くなりましたがafterです。
やわらかくなりました~。
カットカラーストレートのフルコースです。
動画がわかりやすいですね。
このブログは美容師向けに書いてるわけじゃないので、専門用語や難しいことは書かないようにしています。
が、美容師さんからのお問い合わせもあるので詳しく知りたい方はLINEにてどうぞ。
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年末最後にきれいにしましょう。
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